宝石屋は儲かる？

宝石屋は聞かれがち - 誤解だらけのイメージ

「宝石屋ですか？儲かるんでしょ？」と昔から言われますが、とんでもない話です。確かに値段が分からないから利益も多いと思われがちです。値段も高いですし。

メチャクチャ聞かれるのですが、全然そんな事はありません。仕事道具であるピンセットやルーペなどに関しては25年以上使っていますし、ネットショップですからスーツを着る事もありませんし、普段身につける物も高価な物はありません。

確かに何百万円の商品も扱っていますが、注文を受けてから探し始めますし、利益もあとからなので実際に細かい数字は分かっていません。厳密に言えば分かるのですが、入金も先立ったり後だったり他の注文もあるので、そこまで見る事もありません。

入金があったり出金があったりするので、正直な所お金が入ってきても支払う分を考えるとおいそれと使う事も出来ません。

安価な商品と高価な商品では利益率は違いますが、高価な商品が安価な商品と同じペースで売れるかといえば絶対にそうではなく１年に何度かあるかないかという事の方が多いです。

ですから、宝石屋が儲かるという事は幻です。中には儲かっている方もいるかも知れませんが、少なくてもボクには当てはまりません。

見た目は派手なイメージな宝石屋ですが、実際は見た目だけで質素な人が多いですよ。

というのは本当に儲けている方は質素な人がほとんどです。既製品のスーツに普通の靴を履いたりして、普段の食生活や生活もかなり質素です。

これ、ボクが宝飾業に入った時もこのギャップにビックリしました。でも、何年か業界で働いていると分かった事があります。

それは、宝飾品は一般的には贅沢品なのです。景気が良い時や羽振りが良い時は宝石という贅沢品に目が向きます。ただ、目が向くと言ってもそれは他の日常生活で欲しいものが手に入り余裕が出来た時だけです。

景気が悪くなると一番初めに手を引きますし、逆に質屋さんに持っていったりします。

そういった事を知っている宝石屋さんは決して贅沢をする事はないのです。普通のサラリーマンと一緒でたまにレストランなどで美味しい食事をして、１年に１回程度の家族旅行をする程度です。

ボクもそうでしたが給料を貰っていても多くはありませんでしたし、実際の仕事をしていると贅沢が出来るような給料ではありませんでした。

世の社長も同じようなものでした。確かにゆったりとはしていましたが、潰れる時はあっという間に潰れてしまう業界なので、実際は綱渡りしている気分だったでしょう。

ボクが勤めた会社の社長も宝石は贅沢品と分かっていたので、質素倹約でした。

世の中小企業の社長達も同じように質素な感じだと思いますし、儲かりますねと言われても全然儲かんないよ。と言い続けていると思いますよ(^^)

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