宝石業界30年のボクが生存率1パーセントのジュエリーネットショップで20年生き残れた理由
宝石屋歴30年。生存率1%未満のジュエリーネットショップ業界でブリリアントジュエリーが20年続けられた理由
20歳の時に初めて宝石卸業の世界に飛び込んだ日のことは、今でもわりとはっきり覚えています。ダイヤモンドの品質や金・プラチナの相場を必死に頭に叩き込んでいたあの頃から、気がつけば30年。今年でボクも50歳になりました。
30歳で独立を決めてジュエリーのネットショップ「ブリリアントジュエリー」を立ち上げて、もうすぐ20年になります。まさか自分がこんなに長く同じ仕事を続けるとは、当時はまったく想像していませんでした。
生存率1パーセント未満と言われるネットショップ運営の現実
ネットショップの生存競争は、想像以上に過酷です。オープンから10年後に生き残っているお店は数パーセント、20年ともなれば生存率は0.3パーセントから1パーセント未満とも言われています。
ボクがお店を始めた頃に切磋琢磨していたジュエリーショップも、気づけばほとんどがインターネット上から姿を消していきました。勢いよく売上を伸ばしていた華やかなお店が跡形もなくなる光景も、一度や二度ではありません。
そんな世界で、なぜボクみたいな小さなネットショップが20年も続いてこられたのか。莫大な広告費をかけたわけでも、WEBマーケティングが得意だったわけでも、正直ありません。どちらかというと経営者というより、根っからの会社員気質な宝石屋ですから。
それでも一つだけ理由を挙げるとすれば、ボク自身が心から「宝石が好きだった」、それだけだと思っています。
ダイヤモンドや職人の技術に魅了され続ける日々
「好きこそ物の上手なれ」と言いますが、ボクの場合は「好きだから続けられた」という感じです。
注文が入らずに胃がキリキリ痛む日だって、当然ありました。それでも、熟練の職人さんが仕上げてくれた婚約指輪や結婚指輪が工房から届くたびに、「やっぱり綺麗だなぁ」と素直にため息が出るんです。
ルーペ越しに見る天然ダイヤモンドの吸い込まれるような透明感、磨き上げられたプラチナのなめらかな艶。それを専用ケースに納めてリボンをかける時のあの高揚感。ジュエリーに対するその純粋な感動が、商売の苦労をいつも少しだけ上回ってくれました。
そしてこれは、ボク一人の力では絶対にたどり着けなかったと思っています。ボク自身は職人ではないので、指輪を自分で加工することはできません。それでも「本谷さんの頼みなら」と複雑なオーダーにも応えてくれる腕利きの職人さんたちや、いい石が入ったら真っ先に連絡をくれる卸業者の仲間たちがいました。
そういう「この人なら間違いない」と思えるパートナーたちとの長年の信頼関係が、荒波の中でも踏ん張れた一番の理由だったと思っています。
50歳を迎えた宝石屋のこれからの生き方と目標
50歳というのは、人生の折り返し地点みたいなものですよね。20代・30代のようなガムシャラさはもうないかもしれません。でも、30年間ジュエリー業界で磨いてきた「モノを見る目」と、お客様の想いに寄り添う気持ちだけは、誰にも負けないという自負があります。
これからのブリリアントジュエリーに、大きく成長させたいとか、有名にしたいという気持ちはあまりありません。これまでと変わらず、地味でもほそぼそとでも、「本当に美しくて質の高いジュエリー」を届け続けること。それだけです。
プロポーズの婚約指輪や一生ものの結婚指輪など、人生の大切な節目にボクのお店を選んでくださったお客様に、心の底から喜んでいただける品を一つひとつ丁寧に送り出していきたい。
画面の向こうのあなたに、「あのお店に行けば誠実な宝石屋がいる」と思っていただける存在でいたい。それが、正直なところです。