結婚指輪の鋳造と鍛造、どっちがいいの?プラチナの強度と作り方の違いを宝石屋が解説
プラチナ指輪の鋳造と鍛造の違いとは?結婚指輪の強度と選び方を宝石屋が解説
結婚指輪を選んでいると、必ずといっていいほど出てくる言葉が「鋳造(ちゅうぞう)」と「鍛造(たんぞう)」です。漢字だけ見るととっつきにくいですが、指輪の強度や寿命に直結する、実はとても大切な違いがあります。
今回はこの2つの製法の違いを、身近なものに例えながら宝石屋歴30年のボクが説明してみます。
9割以上の指輪は「鋳造」でできている
世の中で売られているジュエリーの90パーセント以上は、この鋳造という方法で作られています。イメージとしては、バレンタインのチョコレート作りを思い浮かべてもらうと分かりやすいです。
溶かした熱いプラチナや金を、指輪の形をした型に流し込んで、冷えて固まったら型から取り出す。それだけです。これが鋳造です。
一番のメリットは、型に流し込む方法なので、複雑なデザインやウェーブのかかった繊細な曲線が自由に作れること。大量生産にも向いているのでコストが抑えられるという利点もあります。
一方でデメリットもあって、流し込む際にどうしても気泡が入りやすく、金属の密度がそこまで高くなりません。そのため、次に紹介する鍛造と比べると強度が少し落ちて、変形しやすい面があります。
日本刀のように叩いて鍛える「鍛造」
一方の鍛造は、その名の通り金属を叩いて鍛えて作ります。イメージは日本刀、あるいはうどんの生地作りが近いかもしれません。
金属の塊をハンマーで何度も叩いたり、ローラーで強い圧力をかけたりして、内部の空気を抜きながらギュッと圧縮していきます。金属の密度が非常に高くなるため、鋳造の指輪と比べて2倍から3倍以上の強度が出ると言われています。
メリットはとにかく丈夫で曲がりにくいこと。それから密度が高い分、磨いた時の輝きが鋭く、着け心地もなめらかになります。一生身につける結婚指輪としては、これ以上ない製法だとボクは思っています。
デメリットは、硬すぎて加工が難しいため複雑なデザインが作りにくいこと。職人の手間と時間がかかる分、価格も少し上がります。それからサイズ直しが難しい、あるいはできない場合が多い点も頭に入れておいてください。
結局、鋳造と鍛造どっちがいいの?宝石屋の正直な答え
プラチナ指輪の鋳造と鍛造、どちらが良いかという正直な答えはこうです。
繊細なデザインや華やかさを大切にしたいなら「鋳造」。シンプルなデザインでいいから、とにかく丈夫で長く使える一本が欲しいなら「鍛造」。
どちらが良い悪いではなく、あなたのライフスタイルや好みで選ぶのが一番です。ブリリアントジュエリーではどちらの製法もメリット・デメリットを正直にお伝えしますので、迷ったらお気軽にご相談ください。