シルバーのオーダーメイドが思ったより高い理由
シルバーなのに高い、という声が絶えない理由
シルバーでオーダーメイドの指輪を作りたい、というお問い合わせをいただくことがあります。
毎回お見積もりをお伝えするのですが、ほぼ全員の方が「思っていたより高い」とおっしゃいます。そしてお断りになります。なので最初にはっきり書いておくことにしました。
シルバーでオーダーメイドを依頼しても、プラチナや18金と比べて大幅に安くなることはありません。
なぜそうなるのか、順番に説明しますね。
ネットで数千円のシルバーリングが成り立つ仕組み
まず、ネットで数百円〜数千円で売られているシルバーリングの話からします。
あの価格が成り立つのは、量産しているからです。同じデザインを何千個、何万個と作れば、3DCADの設計費も金型の制作費も、一個あたりほぼゼロになります。さらに裏側を大きく抜いて材料を極限まで減らしています。シルバーという安い素材を、コストを徹底的に削る方法で加工しているから、あの価格になります。
オーダーメイドは素材に関係なく、作り方が違う
オーダーメイドは全く逆の作り方です。
お客様お一人のために、1からデザインを起こします。3DCADで設計する場合も、職人が手作りで製作する場合も、かかる手間と費用はほぼ変わりません。設計して形を確認し、鋳造して、磨き仕上げまで職人の手が入ります。同じものは二度と作りません。
この工程は、素材がシルバーでもプラチナでも18金でも、全く同じです。
費用の内訳、技術料と地金代
オーダーメイドの費用は「技術料+地金代」で成り立っています。
技術料というのは、設計費・造形費・鋳造・磨き仕上げ代のことです。シンプルなデザインでも、これらをひっくるめると最低でも6〜8万円かかります。地金代はその上乗せです。
プラチナや18金の場合、地金そのものが高いので地金代も数万円になります。合計で10万円を超えるのは普通のことです。でもお客様の感覚として「プラチナだから高い」と自然に納得してもらいやすい。
シルバーの場合、地金代は数百円〜数千円程度です。でも技術料は変わらない。
つまりシルバーで安くなる部分は、地金代のわずかな差だけです。お見積もりの大部分は素材代ではなく、設計と製造にかかる技術料です。シンプルなデザインでも合計10万円前後、複雑なデザインになればそれ以上かかります。
シルバーで作る意味がある人
シルバーでオーダーメイドを作ることに意味がないとは思っていません。
「まずデザインを形にして確認したい」「プラチナで本番を作る前に試作したい」という目的なら、シルバーは理にかなった選択です。その場合は最初からその旨をお伝えいただけると、話がスムーズに進みます。
最後に
「シルバーだから安くできるはず」という期待でお問い合わせいただくと、お見積もりをお伝えした時点でほぼ必ずお断りになります。これはボクの説明不足ではなく、オーダーメイドという作り方そのものの構造です。
このページを読んでいただいた上で、それでもオーダーメイドを依頼したいという方のお問い合わせをお待ちしています。
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